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DDJ-400に6.3mm標準ジャックのヘッドホン出力を付ける

KOBA789 です。実は DJ が趣味です。

わたしと DDJ-400

ライトなアマチュア DJ に大人気な PC DJ コントローラーに、Pioneer DJ の DDJ-400 という大ヒット商品があります。

この DDJ-400 は天下の Pioneer DJ 製であり、(当然ながら)標準で rekordbox dj にバッチリ対応しているのにも関わらず3万円程度で買えてしまうという最高な機材です。

DDJ-400 がいかにゲームチェンジャーだったのかというのは語り始めるとキリがないんですが、しかしそれでも不満がないわけではありません。

私の不満のひとつは、ヘッドホン出力が6.3mmの標準ジャックではなく、3.5mmのミニジャックであるという点です。しかもそのジャックは天板ではなく手前側の側面に付いています。まぁ、3.5mm を天板に刺したらヘッドホンケーブルにかかるテンションで折れると思うので妥当な設計だと思います。3万円の機材に求めすぎてはいけません。

しかし、大好きな音楽でノリノリになって操作していると、手前に飛び出しているジャックに身体が接触することがあるのです。私がもっと落ち着きのある人だったらよかったんですが、あいにくそうではないのでボキッと折ってしまいそうでヒヤヒヤします。

ということで、DDJ-400 を改造して天板に標準ジャックを増設することにしました。DJM とほとんど同じような位置に取り付けることを目標にします。

改造計画

※今から紹介する分解・改造行為を真似する場合はすべて自己責任で行ってください。メーカー保証はまず間違いなく受けられなくなるでしょう。うっかり破壊してしまっても私は一切の責任を負えません。

お決まりの文句を赤字にしたところで初めていきます。まずは分解して様子を確認します。

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日本の家電みたいな中身です。量産技術でコストと品質を両立させている努力が感じられる美しさです。

さて。

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この小さな基板がモニターヘッドホンへの出力部分です。その奥には標準ジャックがギリギリ収まりそうな空間があります。

サイズを計測したところ、秋月電子で購入できるこのジャックなら取り付けられそうなことがわかりました。

akizukidenshi.com

とはいえギリギリです。実際に加工して現物合わせしてみないことにはわかりません。

1個70円ですし、無理矢理収めるためにいろいろ削って試行錯誤するかもしれないし、最悪いくつかは実験用に壊してしまってもいいように3個くらいシュッと買いました。

いざ改造

標準ジャックを取り付けるにあたって、まずこの赤枠で囲った部分の出っ張りが邪魔です。

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ので、この部分を適当に切除します。これは横フェーダーを支える基板なので横フェの剛性に多少影響が出そうですが、私は横フェを使わないので気にしないことにしました。

紙エポキシなのでカッターでキズつけておけばニッパーで衝撃を与えるだけでいい感じになります。

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そこにジャックを仮置きしてみます。穴はまだ空けてません。

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だいたいいい感じです。

いけそうな気がしてきたので天板に穴を空けていきます。もう引き返せません。 

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穴が空いてしまいました。あーあ。

穴の位置を現物合わせで確認しましょう。影で位置を見誤るのでいろんな位置から光を当てて確認するのがコツです。

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だいたいよさそうです。ガバガバ工作の割にはうまくいきましたね。

あとはジャックが取り付けられる大きさまで穴を大きくしていくだけです。

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そしてリーマー登場!

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無事取り付けられました。

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切粉で汚いのはゆるして。

切削・穴開け加工は成功したので、お次は電気的な接続です。お手元にはんだごてをご用意ください。

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好きな色のリード線を3本用意しまして、ジャックの端子にはんだづけします。

大きい端子は熱容量が大きいのでしっかり加熱しましょう。ただしプラパーツは溶かさぬように注意。

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はんだ不足は接触不良や断線の原因になりますが、今回はスペースがギリギリなので、はんだを盛りすぎるとケースと干渉して取り付けできなくなります。

ジャック側のはんだづけができたら、もう一方を基板側にはんだづけします。LR を逆にしないように注意します。不安なときはテスターで計りましょう。

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いい感じです。Great!

完成

こうして私の DDJ-400 には標準ジャックが刺さるようになりました。

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これで身体がジャックに当たってボキッとやる心配はなくなりました。

みなさんもよき DDJ-400 ライフを!